赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がってミルクを飲んでくれないという悩みは、多くのママパパが直面する問題です。
特に母乳から哺乳瓶への移行や、外出時にミルクを与えるときに、赤ちゃんが哺乳びん拒否をすると困ることがあります。
この記事では、赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる主な理由と、その対処法について詳しく解説します。
1.哺乳びん拒否は直した方がいい?
ほ乳びん拒否は、栄養状態などに問題がなければ「母乳だけで満足している」サインでもあります。
赤ちゃんの月齢や成長度合い、育児の環境によっては必ずしも克服すべきものではありません。
・母乳を飲んでいて、体重の増え方、排せつに問題がない
・月齢が3か月~4か月でもうすぐ離乳食が始まる
・完全母乳だとしても、ママの負担が少ない
などの状況であれば、無理に克服させる必要はなく、母乳育児を続けるのも選択肢の一つです。
もしかすると、いい切り替えのタイミングかもです~
反対に、
・産後すぐで母乳の出がまだ軌道に乗っていない
・赤ちゃんの体重増加の不足で、 医師や助産師からミルクの補足の指導をされている
・保育園に預ける予定が決まっている
・ほ乳びんで授乳できると育児が楽になる
上記のような場合には、克服する必要があります。
2. 赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由はさまざまです。
それぞれの原因を理解することで、適切な対処が可能になります。
嫌なもんは嫌です~!!
2.1. 哺乳びんや乳首が合わない
赤ちゃんが哺乳びんや乳首の形状・サイズ、素材に慣れない場合、嫌がることがあります。
母乳に慣れている赤ちゃんは、哺乳びんの乳首に違和感を覚え、飲みづらいと感じることが多いです。
特に、乳首の硬さや柔らかさ、ミルクの出る量が母乳と異なるため、赤ちゃんが戸惑ってしまいます。
対処法
- 乳首の形状やサイズを見直し、赤ちゃんの口に合ったものを探す
- 母乳実感タイプなど、母乳に近い形状の乳首を試してみる
- 素材(シリコン製やラテックス製)の違いを試してみる
2.2. ミルクの温度が合わない、味が苦手
ミルクの温度が赤ちゃんの好みに合っていないと、哺乳瓶を嫌がることがあります。
母乳は体温に近い温度ですが、ミルクが冷たすぎたり熱すぎたりすると、赤ちゃんが飲むのを拒むことがあります。
グルメな赤ちゃんもいるですよ~!
対処法
- ミルクを人肌程度(36〜37℃)に温めて、適切な温度に調整する。
哺乳瓶を手首の内側に当てて、ほんのり温かいと感じる温度が適切です。
ミルクが冷めてしまったら、再度温め直すことも効果的です。
2.3. 授乳時の環境が変わった
赤ちゃんは環境の変化に敏感であり、哺乳瓶を使う環境が変わることで不安を感じてミルクを飲まないことがあります。
例えば、母乳育児から突然哺乳瓶に切り替えたり、外出先や見慣れない場所で授乳をしようとするだけでも、
赤ちゃんが落ち着かず、哺乳瓶を嫌がることがあります。
対処法
- まずは静かで落ち着いた環境を整え、赤ちゃんがリラックスできる状態を作ってみる。
- 母乳から哺乳瓶への移行は少しずつ行い、赤ちゃんが慣れるまで時間をかけて移行することが大切です。
2.4. お腹がすいていない、または空きすぎている
赤ちゃんのタイミングによっても、哺乳瓶を嫌がることがあります。
お腹がすいていないときや、逆に空腹感が強すぎて落ち着かないときには、哺乳びんを嫌がることも。
対処法
- 赤ちゃんが適度にお腹をすかせたタイミングで授乳するよう心がける。
- お腹が空きすぎる前に授乳をすることで、赤ちゃんが焦らずにミルクを飲むことができるかもしれません。
1.5. 哺乳瓶への切り替えが早すぎた
母乳育児から哺乳瓶に切り替えるタイミングが早すぎると、赤ちゃんが哺乳瓶に慣れずに拒否することがあります。
特に母乳育児をしている赤ちゃんは、母乳に慣れているため、哺乳びんの乳首に抵抗を感じることがよくあります。
対処法
- 母乳から哺乳びんへの移行は、計画的に徐々に行う。
- 最初は搾乳した母乳を哺乳瓶に入れて与え、赤ちゃんが哺乳びんに慣れやすくする。
いきなりミルクになったらびっくりです!
3. 哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんへの対処法
哺乳瓶を嫌がる赤ちゃんに対しては、さまざまな工夫を試してみることが必要です。
以下にいくつかの対処法を紹介します。
3.1. 違う種類の乳首を試してみる
赤ちゃんによって好む乳首の形状や素材が異なるため、いくつかの種類の乳首を試してみましょう。
母乳に近い形状のものや、柔らかい素材の乳首を試すことで、赤ちゃんが受け入れやすくなることがあります。
また、洗浄消毒時についたにおいが気になって飲むのを嫌がることもあります。
ほ乳びんを洗う際に使う洗剤や消毒方法を変えてみるとよいでしょう。
母乳実感タイプ乳首や、柔らかいシリコン素材など、複数のタイプを試し、赤ちゃんが飲みやすいものを見つけましょう。
→哺乳びんの乳首についてはこちらから
→哺乳びんの消毒方法についてはこちらから
3.2. ミルクをあげる人を変えてみる
赤ちゃんはお母さんの母乳のにおいや体温に慣れています。
そのため、特に母乳育児をしている場合、哺乳びんをお母さんから直接ミルクを与えると嫌がることがあります。
授乳者をお父さんや他の家族に変えることで、赤ちゃんが哺乳瓶に集中しやすくなることがあります。
お父さんや他の家族に哺乳びんを持ってもらい、赤ちゃんが集中してミルクを飲めるように工夫をしてみましょう
3.3. 哺乳びんに慣れるための練習をする
赤ちゃんが哺乳瓶に慣れるまでには少し時間がかかることがあります。
急に哺乳瓶に切り替えるのではなく、少しずつ哺乳びんを使う練習をすることが大切です。
哺乳びんの乳首の先に母乳を付けて、乳首の感覚に慣れさせることも有効です。
最初は少量の搾乳した母乳やミルクを哺乳瓶に入れて、赤ちゃんに飲ませる練習をします。
1日に1〜2回程度、少しずつ哺乳瓶に慣れさせることで、抵抗感が減っていきます。
3.4. ミルクの温度や味を調整する
ミルクの温度や味が赤ちゃんに合っていない場合、飲みたがらないことがあります。
ミルクが適切な温度に保たれているか確認し、ミルクの種類を変えてみるのも効果的です。
ミルクが冷めていないか、または熱すぎないか確認し、人肌程度の温度に調整して与えましょう。
粉ミルクのブランドを変えてみることも、一部の赤ちゃんには有効です。
3.5授乳のタイミングを変えてみる
対処法のなかでは最も簡便な方法です。
母乳を与えるのを少しがまんして、赤ちゃんが空腹を訴える状態になってから、ほ乳びんを与えてみます。
おなかが空きすぎるてしまうと癇癪を起して飲めなくなることもあるので、赤ちゃんに合ったタイミングを探ってみましょう。
4. まとめ
赤ちゃんが哺乳瓶を嫌がる理由は、乳首の形状やミルクの温度、授乳環境などさまざまな要因が考えられます。
赤ちゃんに合った乳首や哺乳瓶を見つけるために、いくつかの方法を試しながら、焦らずに時間をかけて慣れさせることが大切です。
赤ちゃん一人ひとりのペースに合わせて、ゆっくり授乳環境を整えていきましょう。